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2011年9月16日 (金)

硫黄島 遺骨収集に新装備  防衛省 高性能の地中探査レーダーを試作

硫黄島 遺骨収集に新装備  防衛省 高性能の地中探査レーダーを試作 (朝雲新聞社)

 前大戦で日米の激戦地となった硫黄島で遺骨収容事業を行っている厚生労働省を技術面などで支援している防衛省は、これまで手つかずとなっていた飛行場滑走路下の調査のため高性能地中探査レーダーを新たに試作、今年度内にも試作機を完成させ、来年度から本格的な調査を開始する。厚労省のこれまでの調査では、地下壕から遺骨が発見されるケースが多く、滑走路下についても地下壕を調査することで遺骨収容の成果につながるとみている。硫黄島での旧軍戦没者は1万9900人、うち今年7月までに収容された遺骨は9537柱で、1万363柱が未収容のままとなっている。

滑走路下など調査 未収容まだ1万余柱 地下壕の有無探る

 硫黄島飛行場は長さ2650メートル、幅60メートルの滑走路と、同じ長さで幅30メートルの平行誘導路がある。防衛省はこれまでに建設した基地施設については事前に遺骨の調査を実施しているが、硫黄島飛行場の滑走路部分は米軍が建設したものを引き継いでいるため、防衛省では滑走路下の調査は行っていない。
 このため防衛省は今年度、技術検討を行い、24年度に滑走路地区で地中探査レーダーなどを用いた調査、25年度には直接的に確認する手法により調査を行う計画だ。
 今年度に行う技術検討では、滑走路下の地下壕などの存否確認を間接的、直接的に行う技術手法を検討するもので、間接的手法として地震探査や電気探査の適用の検討、高性能地中探査レーダーの試作を実施。また、直接的手法の検討ではボーリング孔を用いて地下壕内を視認できるシステムの実地試験を行う予定。
 昨年硫黄島で行った実地試験では、市販の地中探査レーダーだと地下3メートル程度までしか探査できないことが分かった。滑走路下には深い場所に未発見の地下壕が存在する可能性もあるため、地質調査会社に探査機器の検討を委託、地下10メートルにある地下壕を確認できる高性能地中探査レーダーを試作することにした。
 試作機は、電磁波の周波数を短時間に変化させる方式で送信し、探査可能な深度を増大させるもので、送受信アンテナも新たに開発。これらを車で牽引する制御ユニットに搭載、GPS(全地球測位システム)を取り付け正確な探査位置を記録できるようにする。年内に硫黄島の既存地下壕を使って試作機の性能確認などを予定している。
 直接的な手法では、地下空洞可視化システムの実地試験を行う。ボーリングなどで発見した地下壕内を高照度ハロゲンランプ付きビデオカメラを用いて、人が直接地下壕に入れない場合でも内部を遠方まで視認できるかどうか確認する。
 このほか、昨年発見した集団埋葬地と非埋葬地の土壌の比較も実施。遺骨が発見された場所は土壌成分にリン酸、カルシウムの含有が多いという特性を利用し、土壌比較によって埋葬地の発見につなげようとの考えだ。
 硫黄島飛行場は、占領軍が昭和20年6月以降、旧軍が造った三つの飛行場のうち中央部の元山飛行場を大幅に拡張。同43年6月の小笠原諸島返還に伴い海自硫黄島航空基地分遣隊(現基地隊)、59年1月に空自硫黄島基地隊が発足し、改修が加えられて現在の姿になった。厚労省の遺骨収容事業は返還後の同43年から行われており、未調査地域を23年度から3カ年計画で本格的に調査することにしている。
 昨年8月に内閣官房に設置された「硫黄島からの遺骨帰還のための特命チーム」が米国立公文書館で滑走路西側と摺鉢山のふもと付近の集団埋葬地を記した地図を発見。同地図を元に調査したところ、昨年度末までに滑走路西側から663柱、摺鉢山ふもと付近で152柱、その他の場所から7柱の計822柱を発見、収容している。

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