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2011年8月22日 (月)

レンジャー最前線:/4 外来生物対策が前進--東京・小笠原

レンジャー最前線:/4 外来生物対策が前進--東京・小笠原 (毎日新聞)

「登録が決まりました」。パリからの電話を置いた森下一男・東京都小笠原村長の声が少し緊張していました。世界自然遺産の候補地に選定されて8年。今年6月、小笠原諸島が世界で唯一無二の存在と認められた瞬間です。

 東京都心から南に約1000キロ。他の陸地と一度もつながったことのない小笠原諸島の生き物は、外部の影響をとても受けやすい生態系を形作っています。そのため、人間が持ち込んだ生き物への対策が不可欠です。

 ここでの外来生物対策には、世界初の取り組みがあります。貨物に紛れ込むか、ペットとして持ち込まれたと言われる北米産のグリーンアノールというトカゲが昆虫類の生息を脅かしています。トカゲ対策は、生態の研究、トカゲが登れない素材を見つける実験、わな作製から始まりました。

 母島では、周囲約1キロの柵を巡らし、アノールのいない区画(再生区)を作り出しました。再生区を作って3年の今年、オガサワラシジミの繁殖が確認されました。日本で絶滅に最も近いチョウとも言われる小笠原の海のように青く美しいチョウです。環境省だけでなく、試行錯誤を続けた専門家、炎天下の中も見回りを続けた島民らの努力が実を結んだのです。

 こうした連携による外来生物対策は、世界遺産登録に当たって高く評価されるとともに、継続と強化も求められました。いったん外来生物の侵入を許すと、対策には膨大な労力と時間がかかります。そして、多くの生き物の命を奪います。ヤギ、ネズミ、トカゲ、カエル……。小笠原国立公園のレンジャーは、全国で最も多くの生き物の命を奪っている一人に違いありません。しかし同時に、ここでしか生きることのできない多くの命を守っていると信じています。

 失われる命を少しでも減らし、生態系をより健全なものにするために必要なことは何か。それは、新たに外来生物を持ち込まないようにすることです。

 「世界の小笠原」へと羽ばたいた小笠原の自然を守り続けるためには、取り組みの継続と島民や島を訪れる人の理解と協力の更なる広がりが欠かせません。【環境省小笠原自然保護官事務所・立田理一郎首席自然保護官】=つづく

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